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金融業界においてレグテックの導入が加速

IoT、Cloud、Mobile、BigDataなどが注目され、エデュケーションテクノロジーのEdTech、スポーツにテクノロジーを応用したSportsTech、GolfTechなどのように、様々なことにテクノロジーが合わされたX-Techの時代と言われています。

「レグテック(RegTech)」とは、規制を意味する「レギュレーション(Reguration)」と「テクノロジー(Technology)」を合わせた造語であり、技術によって金融規制を管理することを意味しています。2015年頃から米国や英国において使われ始めた言葉です。そして、今、日本でも「FinTech(フィンテック)」の次のテーマとして注目されているのです。

フィンテックは、IT企業が金融分野においてサービスを提供することを意味しています。決済、資産管理、会計といった領域でIT企業がテクノロジーを使って、消費者が使いやすいサービスを提供することをまとめた言葉です。これに対して、レグテックは金融機関が政府から課された規制をテクノロジーを使って対応しようというものです。

背景にはリーマンショック後の規制強化と、それに対応するための金融機関でのコンプライアンス関連コストの増大があります。金融機関に課された規制の範囲は拡大し、複雑化する中、期限も決められているためスピード感を持って対応しないといけません。そのため、金融機関では人的リソース面、コスト面で負担がますます増大しているのです。こういった課題を最新のIT技術を使って、効率的に解決しようというレグテックの導入が活発化しています。例えば、リスクデータの収集・分析、金融機関内部でのリスク管理、金融犯罪のモニタリングなどにおいてレグテックの導入が加速しているのです。

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AOSテクノロジーズ株式会社代表取締役
佐々木隆仁(ささき・たかまさ)

司法分野でのITとレグテック

金融業界だけでなく、司法分野でもデジタル化、IT化が活発に導入され始めています。これまで、金融業界や民間企業と比べると、司法分野でのIT化は後れをとってきました。これは、裁判所や役所に提出する資料が全て紙ベースであることが原因だと考えられます。例えば、AOSが捜査機関からご依頼いただいたある不動産詐欺事件の案件では、2tトラック2台分で約20万ページという大量の資料をプリントアウトして捜査機関に提出いたしました。捜査に関わる方たちが紙の資料に慣れているとのことで、全て紙に印刷する必要があったのです。

しかし、今後はデジタル化、IT化が進むことが予想されています。2017年6月に裁判のIT化が閣議決定されたためです。インターネットを使った裁判上の書面提出、訴訟の記録の電子化、テレビ会議システムを使用した審理の拡充などについて、幅広く議論し、2018年度内に提言を取りまとめるという見込みになっています。

これまで、海外より遅れていた司法分野や行政分野の電子化に政府も本腰を入れ始めたということです。すでに、行政分野ではIT化が進み始めています。マイナンバー制度によって、マイナンバーカードがあれば、コンビニで自分の印鑑証明書も簡単に取れるようになりました。裁判のIT化推進に伴い、司法分野や行政分野における規制に関しても、最新のテクノロジーを用いたレグテックの導入が進んでいくと考えられます。司法や行政の世界でも情報化が進み、ますます効率がよく便利な世の中が実現していくのではないでしょうか。

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AOSのレグテックソリューション

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ウェブ上の領域に開設され、パスワードなどで認証された者しかアクセスできないデータルームのことです。バーチャルデータルームは、M&Aからデューデリジェンス、パートナーシップ交渉まで、重要な戦略的取引をクラウド上などで、関連当事者のみがアクセスできるようにセキュリティが確保されていることが重要です。世界中のどこからでも重要な機密データにアクセスすることができ、複数の部門、パートナー、顧客、契約先、規制機関に高価値なコンテンツの安全な共有とコラボレーションを実現することができます。

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AOS Forensics ルームで企業内に不正調査の仕組みを作る

AOS Forensics ルームとは、企業内において、不正調査を行うことを目的として、企業のフォレンジック調査スタッフが作業を行うための専用ルームの構築支援サービスです。リーガルテック社は、AOS Forensics ルームの設立のためのコンサルティングからフォレンジックツールの選定、使い方のトレーニングまで、さらには、より高度なフォレンジック調査サービスを通じて、インハウス・フォレンジックルームの設置をご支援いたします。